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ケンムン


奄美大島にはケンムンと言う妖怪がいるのだそうです。

戦前はその姿は良く目撃されたそうです。

姿は、小さい子供の様で、膝下が凄く長いのだそうです。


夜の浜辺に良く現れるそうで、良く人の邪魔をしたんだそうな。

特に、浜で塩を炊いていると、暖を取りに現れて仕事の邪魔をするのだとか。


苦手な物は、蛸とシャコ貝で、その理由は、蛸は体に巻きつくから。シャコ貝は体を挟まれてしまうからなんだそうです。
なので「今から蛸を捕りに行くよ〜。」なんて言うとケンムンは逃げて行くので、昔はそうやってケンムンを追い払ったんだそうな。


山の中の、大きな木の枝の上などに、貝殻が積んであったりしたそうで、それはケンムンが山にも住んでいた証だったそうです。


この話は、私が尊敬してやまないおじいちゃんに聞いた話。

「ケンムンは、本当にいると思うよ。
自分はみた事ないけれど、沢山の人が見たんだから。」

と、おじいちゃんが言う。


昔は本当に沢山の人が目撃したのだそうで、夜にケンムンが浜で騒いでうるさくて眠れ無かったなんて人がいたり、戦時中には弾薬庫がある浜にいた軍人が大勢で目撃したりしたそうな。


おじいちゃんが知っている限りは、20年くらい前に加形呂麻島の徳浜で、夜に貝捕りに浜に出た親子が、岩の上にいるケンムンを見た。と言うのが最後の目撃談なんだそうです。

「居なく無ったと言うのか不思議じゃやぁ。」っとおじいちゃんが首をかしげる。

ケンムンは、自然が豊かなで静な所に好んで住むそうで、戦後にケンムンが居なくなったと言う事は、何なくうなずける。


ケンムンは、奄美の自然の精霊だったのかな〜?
奄美のどこかで、まだ暮らしていて欲しいな。


なんて、私は勝手に思うのです。
by atsuko-sunaoni | 2010-09-10 21:55 | 奄美大島での出会い
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